2020年のオリンピックイヤーに向けて、日本では外国人観光客はもちろん、移住者もどんどん増えています。飲食店もその外国人客の増加に伴って、メニューに英語表記を載せる・外国人向けメニューを追加するといった工夫を行っています。
そこで注目したいのが、英語での接客。より高い質のサービスを行うことを意識しているなら、英語である程度の接客用語が話せるようにしておくべきでしょう。オーナーはもちろん、スタッフに対しても基本的な接客用語の英語をマニュアル化して教えているという店も増えています。
今回は、飲食店で使える基本の接客英語をご紹介します。
基本の接客英語
まずは一般的な接客で必要になる英語を確認しておきましょう。頻繁に外国人の顧客が来るというわけではない場合もこの基本は覚えておくようにするといいでしょう。
・こんにちは。何名様ですか? Hello How many?
英語圏では「いらっしゃいませ」にあたる言葉がないので、その時間に合った挨拶を入れましょう。入店時に日本語で「いらっしゃいませ」と言ってもいいでしょう。
何名様ですか?も丁寧に言えばもっと長くなりますが、丁寧すぎると違和感があるため、How manyのみで問題ありません。
・こちらへどうぞ This way please.
テーブルに案内するときに使いましょう。
・ご注文は決まりましたか? Are you ready to order?
ボタンを押すタイプのお店ならいいですが、そうでない場合は注文が決まっていそうなときは声を掛けてあげるといいでしょう。
・ご注文の確認をさせていただきます。 Let me repeat confirm your order.
オーダーを取ったあと、再確認するときに話す英語です。
・ごゆっくりどうぞ Enjoy your dinner.
料理を提供した後に、この一言を言うといいでしょう。
料理を提供した後の接客英語
料理を提供した後も、おかわりが必要か聞いたり、お皿を下げることがあると思います。そういった際に使う英語も覚えておくと便利です。
・コーヒーのおかわりはいかがですか? Would you like some more (coffee)?
コーヒーの部分を別の言葉に変えれば、「○○のおかわりはいかがですか?」という文になります。例えば、ご飯のお替りサービスがある場合はWould you like some more rice?です。
・おさげしてもよろしいですか? May I take your plate?
お皿を下げてもいいですか?と聞きたいときに言いましょう。外国ではこのように丁寧には言わず、終わりましたか?という意味の「finish?」とだけ言う場合も多いようです。
・お飲み物はいかがですか? Would you like another drink?
追加で飲み物は必要かどうか聞くときに使う英語です。
料理の説明をするときの接客英語
外国人の方が注文する場合、見慣れない料理だと「これはどんな料理ですか?(What’s this like?)」といった質問をされることがあるでしょう。その場合は、味や使われているメインの料理の内容を説明してあげるといいでしょう。
・辛い hot
・甘い sweet
・酸っぱい salty
・苦い bitter
・甘辛い sweet and salty
・焼く grill
・茹でる boil
・蒸す steam
・揚げる deep-fly
・炒める saute
以上の単語を組み合わせて料理の説明をします。文法が間違っていても、例えば鶏肉を焼いた甘辛い料理なら「grill」「chicken」「sweet and salty」という単語が用いられていれば大まかには伝わります。
上手く伝える自信がないという場合は、料理を説明した英語や写真をメニューの下につけておく、外国人向けの英語が書かれていて写真でわかりやすくなっているメニューを作るといった工夫をしておくといいでしょう。
お会計での接客英語
・お会計は5000円になります。 Your total will be 5000 yen.
会計の時は表示される場合も多いですが、きちんと英語で言ってあげるといいでしょう。
・おつりになります。 Here’s your change.
「おつり」という言葉は英語では「change」になります。
・○○と△△のカードみ取り扱っています。 We only accept ○○ and △△ card.
外国のお客さんの場合、カードで支払うことも多いでしょう。取り扱っているカード会社を説明するときはこちらの分を使いましょう。できればカード会社のマークがついているシールをわかりやすい場所に貼っておくといいでしょう。
・現金のみのお取り扱いになります。 We only take cash. Would that be OK?
カードを使えますか?と聞かれた場合は最初に「sorry」をつけるととても丁寧になります。また、「cash only」という言葉を書いた紙を置いておくと解りやすいです。
外国にはない接客用語もある
例えば、「いらっしゃいませ」というのは「welcome」だと思われがちですが、外国では飲食店の来店時に「いらっしゃいませ」と言う概念はありません。
また、料理を提供するときに「お待たせしました」ということは日本なら当たり前ですが、外国では極端に待たせた場合以外で使うことはありません。
このような文化の違いもあり、外国では日本のように丁寧な接客が必要ないこともあります。もちろん日本らしい丁寧な接客を心がける必要はありますが、必要以上にあまり細かく覚えようとし過ぎなくても構いません。
もし外国人の顧客が増えてきた場合は英会話を習うなどして勉強するのもいいですね。英語に関してはお店の顧客層や規模にもよりますが、どの規模のお店でも最低限覚えておくべき接客英語は頭に入れておくといいでしょう。