飲食店を開業するなら知っておくべき業務で使う12個の飲食業界用語

飲食店を開業するなら知っておくべき業務で使う12個の飲食業界用語

今回は業務で利用する機会が多く、スタッフとの会話でも登場する用語を厳選してご紹介します。顧客に不快な思いをさせないために利用する隠語や、業務に使うアイテムの用語など覚えておきたい用語をまとめたので、チェックしておきましょう。


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飲食店では、働くスタッフ同士が顧客に分からないように隠語を使って会話をすることがあります。いわゆる、飲食店の「業界用語」と呼ばれるものを使って業務を円滑に行います。飲食店でアルバイトをしたことがある人なら、聞いたことがあるかもしれません。

1人でお店を経営していくのであれば使う機会は少ないかもしれませんが、スタッフを雇う場合はこのような業界用語を使う機会があるでしょう。他にも調理の際に使う用語や、経営に関する用語など、飲食業界では様々な用語が存在します。

今回は業務で利用する機会が多く、スタッフとの会話でも登場する用語を厳選してご紹介します。顧客に不快な思いをさせないために利用する隠語や、業務に使うアイテムの用語など覚えておきたい用語をまとめたので、チェックしておきましょう。

飲食店の業務で使う12の業界用語

1 アイドル・アイドルタイム

厨房とホール、ともに来客数が少なくひまな時間帯のことを指します。料理のジャンルによっても違いますが、飲食業界の場合は、14時から17時までがアイドルタイムになると言われています。
この時間帯にスタッフは休憩をとったり、掃除や仕込みを行うことが多くなります。店主はこのアイドルタイムに事務作業を行う場合も多いです。
「アイドルだから、休憩とってきて」といったように使われます。

2 兄貴・弟

兄貴とは、仕入れた食材の中で古いもののこと、または同じ種類のメニューで先に調理したもののことを言います。例えば、調理の際には「こっちが兄貴だから先に使って」といったように、先に仕入れていたものから使います。
また、同じメニューのオーダーが連続して入った場合、先に調理していたものと後に調理したものが厨房に2つ並んでいた場合、ホールスタッフが「どっちが兄貴ですか?」と質問する…といったように使われることもあります。
弟は、兄貴とは逆で新しく仕入れた食材・新しく調理したものという意味になります。

3 アフター

食後に出す飲み物や、デザートのこと。ランチなどを出すお店の場合はよくつかわれます。「アフターもう出した?」「アフター出してきていいですか?」といったように使います。

4 ウェイスト

食材の廃棄する部分のこと。たとえば、野菜の先の部分など調理に使えず捨てる部分はこの「ウェイスト」にあたります。食材が古くなり使えなくなると「ウェイストします」といって捨てるお店もあります。

5 落とす

賞味期限切れになりそうで、顧客に提供するには使えないような食材をまかない用の材料として利用する際、「この食材落としておいて」といったように使います。

6 ご請求

料理の提供が遅くなってしまい、顧客に「まだ?」と催促された場合、厨房には「○○ご請求です」と伝えます。こうすることで、顧客の耳に入っても失礼がないように厨房に向けて料理の催促を伝えられます。

7 シルバー

一般的にはカトラリーと呼ばれる、スプーンやフォーク、ナイフといった食器類のことを指します。「シルバー磨いておいて」「シルバー用意した?」といったように、これらの食器類をまとめて言うときに使われます。
銀製のものでなくても「シルバー」と呼ぶ場合もあります。

8 バッシング・リセット

顧客が食べ終わったお皿やグラスを片付けることをバッシング。さらにテーブルをきれいに拭いたり、テーブルクロスなどを替えて顧客が座れる状態にすることをリセットと言います。
顧客が返らないうちにお皿などを下げることは「プレバッシング」と呼ばれます。「バッシングしてきて」「バッシングできてる?」といったように、ホールスタッフへの指示に利用する機会の多い用語です。

9 バンケット

宴会のことを、バンケットと呼びます。使っている人は少ないですが、一部ではスタッフ同士の会話で使われることがあります。

10 山・川

山は品切れ、川はオススメのメニューという意味で、「○○は山だから、オーダーの時に注意して」「今日の川は○○だから覚えておいて」といったように、スタッフ同士の会話で使われます。

11 4番・遠方など

トイレの隠語として使われる言葉。「4番」はテーブルに振り分けられる番号としては縁起が悪いので使われていない番号です。そのため、スタッフがトイレを利用するときに使う隠語になっていることが多いです。
お店独自の隠語を使っているところもあります。顧客に分からないような言葉を使うことが大きなポイントです。

12 太郎・花子など

ゴキブリの隠語として使われます。こちらもお店独自の隠語を使っている場合も多いです。顧客にゴキブリが出たことが解ると大変なので、解らないようにスタッフ同士で確認しあい、早急に対処できるように隠語を使います。

隠語はケースバイケースで使い分けよう

今回ご紹介した業界用語の中の隠語は、最も一般的なものなので飲食店でバイトしたことがある人だと、知っている人も多いでしょう。そのため、トイレやゴキブリなどを指す隠語はそのお店の人でないと解らないような独自のものにしておく必要があります。

顧客に厨房が近いタイプのお店なら、隠語を使ってスタッフ同士が業務の会話をすることは特に重要です。くれぐれも顧客に不快な思いをさせないよう、気を配りましょう。