飲食店を開業する際に必要になる、「看板」。そのデザインはデザイン会社や看板会社に任せる場合も多いと思います。しかし依頼をするとデザイン料などでお金もかかります。一方自分でデザインを考えれば経費を削減することが可能です。もちろん、デザイン事務所などに依頼してもいいのですが、依頼の際には大まかな看板デザインは自分で決定しなければなりません。また、自分でデザインして印刷会社に看板を注文する際などは看板デザインについて考えることもあるでしょう。
そのため、依頼してもしなくても、ある程度はどんな看板が目立つデザインと言われているものなのか、飲食店にはどんな看板が良いのか知っておいた方が良いと言えます。
そこで今回はデザインについて知らない方でも解る、目立つ看板デザインのポイントを5つご紹介します。
ポイント① 看板の色の決め方
看板の色や文字の色は、お店のイメージなどに合わせて決定することが多いです。お店のイメージカラーなどがあればそれに合わせた方が良いでしょう。しかし、注意しておきたいのは風景に同化しないという点。
例えば周囲に草木が多く、緑のある場所に緑の看板を立てると風景と同化してしまい、看板が目立たなくなってしまいます。風景と同色のものは避け、遠くから見て分かりやすい色になるよう、心掛けましょう。
取り扱う料理のジャンルにもよりますが、黄色やオレンジ、赤などの暖色系のカラーは飲食店で最もよく選ばれているカラーです。逆に青や緑などの寒色系のカラーはほとんど使われません。お店のイメージが青や緑などに合ったもので意図的にそのカラーにしたい場合を除けば、飲食店に寒色系のカラーは避けるべきと言われています。
暖色系のカラーは食欲が増幅すると言われていて、逆に寒色系は食欲を抑える心理的効果があるからです。こういった点も看板の色を決める参考にしてみてください。
ポイント② 文字の大きさに気を付ける
インパクトのある看板デザインになっていても、文字がきちんと読めなければ何のお店かパッと見ただけではわかりません。個性的なデザインで興味を引き、集客するという戦略方法もありますが基本的にはパッと見て店名が読めて、どんなお店かおおよそ予想できる看板が理想的です。文字のサイズは1文字あたり50cmくらいのサイズあればよいと言われています。この大きさは100m手前から見てもきちんと読めるサイズになっています。
お店の立地や場所にもよりますが、遠くから見て看板の文字が読めてお客さんが立ち寄ろうと思えるサイズにしておくようにしましょう。
ポイント③ 写真を使う
目立つ色で文字やロゴを看板に掲載するのも良いですが、最近では写真を利用した看板デザインも人気です。写真を載せることでどんな料理が出るのか、メイン料理となるものは何かをアピールすることが出来ますし、目を引くことが出来ます。
例えば若い人をメインターゲットにしたい場合は、看板に若い人が食事をしている写真を入れる・家族向けのお店の場合はファミリーで食事をしている写真を入れるなど、メインターゲットがより興味を持ちそうな写真を入れるという方法もあります。実際に写真入りの看板を使うと集客力が高くなったという声も聴かれます。個性的かつ印象的な看板を目指している方はぜひ写真を使ってみてくださいね。
ポイント④ 店名ではなく料理のジャンルを記載する
場合によっては、店名を大きくアピールするのではなく料理のジャンルを大きく書いた方が良い場合もあります。例えば、とんかつをメインに取り扱う専門店の場合は店名よりも「とんかつ」という文字を大きく書くことが多いです。その他「うどん」「ラーメン」「焼肉」などポピュラーでその文字を見れば「○○が食べたいから入ってみよう」と思わせるメニュー名であれば、店名よりも目立たせましょう。
カフェなどの場合は店名と同じくらいの大きさで「カフェ」「café」「喫茶」という言葉を入れてそのお店がカフェであることを知らせます。店名ですぐにどんなお店かが解る場合は別ですが、そうでない英語の店名などの場合は業種や取り扱う料理名を看板に入れましょう。
ポイント⑤ 情報は厳選する
看板に色々な情報を入れたいと思いがちですが、文字が多すぎると印象が良くありませんし、一目でどんなお店なのかが解らなくなってしまうことがあります。掲載する情報はできるだけ少なくし、シンプルにしておいたほうがイイでしょう。字が詰まっていると読みにくいですし、ごちゃごちゃした印象になってしまいます。看板の大きさも考えて、文字がバランスよく配置されるように心がけてみて下さい。
看板デザインにこだわってお客さんに訪れてもらおう
看板のデザインを変えるだけで、売り上げがアップしたというお店も実際にあります。どんなに美味しい料理と素晴らしい接客をしていてもお客さんに来てもらわなければ意味がありません。多くの人に訪れてもらえるような素敵な看板デザインになるよう、看板についての知識も得ておきましょう。