エグゼキューション(Execution)とは、実施、実行、執行といった意味を持つ言葉ですが、M&Aにおいては、M&Aにおける一連の流れの実行、事務手続き、管理することを指します。
M&Aの業務は、段階によって大きく次の3つの業務に分けることができます。
①ソーシング業務
M&A業務の前半部分にあたり、有望な見込みのあるM&A案件を発掘する業務となります。M&Aのターゲットになる企業を選定し、その企業との交渉を進める段階までを指します。
②オリジネーション業務
ソーシング同様、M&A業務の前半部分にあたり、ソーシングで発掘されたM&A案件を企業(顧客)に打診する業務全般となります。依頼を受けているM&A案件を相手企業に提案して交渉する段階までを指します。
③エグゼキューション業務
売り手買い手双方の合意から、クロージング、最終契約締結、アフターフォローなど、M&Aの実行と管理を行う業務を指します。
エグゼキューションは、売り手が「話を前に進めてもいい」という前向きな姿勢になった段階から始まります。その後、買い手は買収意向表明を提示し、初期的検討に入ります。
双方で交渉を重ね、基本合意を締結したら、デューデリジェンス(DD)、バリエーションが行われ、最終契約へと進みます。最終契約から一定の期間を経てクロージングとなります。
エグゼキューション業務は、M&Aを成功させるために、弁護士、会計士、税理士などの専門家と連携しながら慎重に業務を進めていく必要があり、業務量も多く、非常に重要なプロセスとなっています。