人事デューデリジェンス(人事DD)とは

人事デューデリジェンスとは、人事面に係わるさまざまな状況を調査することを指します。 M&A統合後の従業員間の摩擦や人事制度への不満、モチベーション低下等、人事面でのリスクを最小限にするために重要なプロセスです。


この記事は約2分で読み終わります。

人事デューデリジェンスとは、人事面に係わるさまざまな状況を調査することを指します。

M&Aでは企業や事業を買収しますが、それは対象企業・事業で働いている人材を獲得することでもあります。しかしM&A後の統合においては、異なる企業文化を持った従業員同士の摩擦や、人事制度などへの不満などから、モチベーションが低下し、人材が流出してしまうケースも少なくありません。
こうした人事面でのリスクを最小限にするためにも人事デューデリジェンスは重要なプロセスです。

人事デューデリジェンスで調査される項目には以下のようなものがあります。
・対象企業・事業におけるキーパーソンや、経営幹部の状況把握
・人事制度の整備・運用状況(報酬やインセンティブ制度、年金や福利厚生等)
・人員構成及び推移・採用や離職の発生状況
・労務問題(長時間労働、未払い残業、外国人労働者の管理など)
・人件費
・労使関係
・組織文化 など

一般的な人事デューデリジェンスでは、対象企業の人員数や人件費の推移といった定量的な側面のみを比較しがちですが、統合後の従業員間で起こるリスクの回避がM&A成功への重要なポイントとなります。