プロキシーファイト(Proxy Fight)とは

プロキシーファイト(Proxy Fight)とは、株主総会での議決権行使の委任状(プロキシ―)をめぐり、株主と経営陣の間で争奪し合う行為のことを指します。「委任状争奪戦」とも呼ばれています。


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プロキシーファイト(Proxy Fight)とは、株主総会での議決権行使の委任状(プロキシ―)をめぐり、株主と経営陣の間で争奪し合う行為のことを指します。「委任状争奪戦」とも呼ばれています。

株主総会において株主は、自己が所有する株式数に応じて議決権を行使することが出来ます。株主提案を可決させるためには、普通決議であれば議決権の過半数以上、特別決議であれば3分の2以上が必要とされています。そこで、必要な議決権を確保するために自ら株式を取得するのではなく、既存株主から委任状を集めて決議を可決、または否決させる方法を利用します。この際の、委任状を集める行為がプロキシーファイトとなります。

敵対的M&Aを仕掛ける買収者が、取締役の選任、定款の変更、合併等の重要な事項の承認を得るために議決権行使の委任状(プロキシー)を多数の一般株主から取り付け、多数派工作を行う場合に用いられることが多いです。

日本での事例には、大塚家具における2015年の「お家騒動」が挙げられます。創業者で父の大塚勝久会長と長女の久美子社長が互いの退任を求めて争いました。双方が株主総会で役員人事案を出しており、株主総会に向けて熾烈な委任状争奪戦(プロキシーファイト)を繰り広げましたが、結果、父親のプロキシーファイトは功を奏さず、大塚久美子氏側の勝利で終了しました。