リスケ(リスケジューリング)とは

M&Aにおいてのリスケ(リスケジューリング)とは、金融機関に対する借入金の返済が困難になったときに、当初の借入条件の変更(返済額の減額、返済期間の延長や猶予など)をすることを指します。


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リスケ(リスケジューリング)は、一般的にはスケジュールを立て直すことやアポイント日程の再調整などの予定変更を意味しますが、M&Aにおいてのリスケ(リスケジューリング)とは、金融機関に対する借入金の返済が困難になったときに、当初の借入条件の変更(返済額の減額、返済期間の延長や猶予など)をすることを指します。
再生型のM&Aなどでは、当面の資金繰りとしてリスケを実施するケースが多く見られます。

リスケ(リスケジューリング)申請することで、返済期間の一定期間猶予や、期間の延長などが可能となり、一定条件を満たせば法的な回収措置が取られないというメリットがありますが、金融機関からの信用度は下がり、新たな融資を受けるのは困難になる、というデメリットがあります。

2008年にアメリカで起きたリーマンショックの余波で、企業の倒産が相次いだことを受け、2009年12月に「金融円滑化法(中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律)」が成立しました。これは金融機関に、中小企業から債務の返済の猶予や軽減(リスケ)を求められた場合は柔軟に対応しなければならない、という努力義務を定めた法律でした。その実行率は97%以上と非常に高く、リスケの申込みはほぼ実行されていました。
金融円滑化法は、2013年3月末で終了しましたが、現在までもその柔軟な対応は継続されています。

また、2020年4月1日からは、公的機関である中小企業再生支援協議会による「新型コロナ特例リスケジュール」が実施されています。
すでにリスケジュール中の中小企業者、開業届提出済みの中小企業、個人事業者も対象となっており、従来のリスケは事業改善の見通しがなければ支援不可ですが、そういった条件は設けず、コロナの影響で業況が悪化した事業者の当面の資金繰りを確保する目的でサポートしています。