XBRLとは、eXtensible Business Reporting Language の略で、財務・経営・投資など、ビジネス報告のための様々な情報を記述できるXMLベースの言語です。特に、組織における財務情報・開示情報(財務諸表や内部会計報告など)の記述に適しています。
たとえば財務情報は、年度ごと、あるいは組織や業種ごとに、文書構造や項目、計算式などが異なるといった特徴があります。このため、従来の作成方式では作成コストがかかるだけでなく、共通化や二次利用が困難です。XBRLを用いることにより、ソフトウェアやプラットフォームの壁を越えて、電子的な事業報告の作成や流通・再利用を容易に行うことが可能になります。その結果として、企業、会計専門家、監督機関、アナリスト、投資家など、財務情報のサプライチェーンに関係するすべての当事者に、財務情報を取り扱うためのコストを削減させ、より正確でスピーディーな情報処理が可能となります。特にインターネット上に公開されている財務情報については、データの精度が向上するだけでなく、他のコンピュータシステムでの再利用が容易になることにより、その価値が飛躍的に高まるという効用もあります。
日本では上場企業に対して、2008年4月以降よりEDINETへこの形式で提出することが義務づけられています。
EDINETとは、金融庁が運営する『金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム』のことです。有価証券報告書、有価証券届出書、大量保有報告書等の開示書類について、提出から公衆縦覧等に至るまでの一連の手続きを電子化するために開発されたシステムです。
M&Aの際に利用されるTOB(株式公開買付)において作成される、「公開買付届出書」「意見表明報告書」「対質問回答報告書」「公開買付報告書」はEDINETの使用が義務付けられているので、XBRLを使用し書類を作成することとなります。