介入の必要がないとき
・本人達がしっかり割り切っている
スタッフ同士の恋愛でも、仕事中に恋愛関係を持ち出して他のスタッフに迷惑をかけたり、喧嘩をしたときに仕事に影響を与えたりしない場合は介入の必要はありません。
特に何も言わなくても、上記のような対応が出来るカップルは、常識的で真面目な人材でもあります。そのようなふたりはスタッフとしても戦力になる”貴重な人材”です。
そっと見守るような対応で、問題ありません。
・一度、注意したら理解できた場合
若いスタッフの場合、精神的にも不安定です。どうしてもプライベートの関係が仕事に影響することもあります。だからといって、いきなり解雇するのはさすがに厳しすぎます。
倫理的に問題がない恋愛関係あれば、一度の注意でちゃんと改善された場合は、それ以上の介入は基本的にする必要はありません。
基本的に、若いスタッフは”店側が育てる”ものです。初めから何もかも解っている人はいません。むしろ、一度の注意でふてくされることなく態度を改めることができる人間は、延びしろがあるといえます。
一度の失敗で早合点するのはおすすめしません。その人の対応や素質をしっかりと見ることが大切です。
介入しないようにするために
・恋愛禁止はあまりおすすめしません
スタッフ同士の恋愛を禁止にするのは簡単ですが、プライベートな部分でもある恋愛を禁止するような飲食店は「ブラック企業」のような印象を与えます。
忘れてはいけないのは、スタッフは、店側の人間であると同時に「あのお店は…」という話を友達や家族にする”店の広告塔”でもあるということです。つまり、働きやすい職場をつくることも飲食店オーナーの勤めでもあり、店の評判をよくするきっかけでもあります。
スタッフの関係に気を配ったり、注意したりするのは面倒ですし精神的にも疲弊するのは確かです。だからといって、恋愛禁止にするのはあまりおすすめしません。
・ある程度のルールを決める
少々面倒ではありますが、スタッフ同士のプライベートに介入しなくてもよいように必要なルールもあります。
何も気をてらった難しいルールでなくてよいのです。たとえば、恋愛を職場に持ち込まないことや他のスタッフとのもめ事にならないように注意すること。そして、二股や浮気のような非常識なとこはここではしないようにするという”当たり前のこと”をしっかりルールにしておくと安心です。
こんな当たり前のことをルールにするのはなんとも情けない気持ちになりますし、気乗りしないかもしれません。ですが、このルールがあることで万が一問題が起こったときにも”店のルールに違反した”という理由を明確にできるので対応が楽になります。
恋は人を盲目にします。備えあれば憂いなしと心得ましょう。
レッドラインを設けること
・改善が見られないとき
先ほどもふれましたが、恋愛が仕事に悪影響を与えたときに、一度、注意をしてそれでも改善が見られないとき…は”レッドライン”にしてもよいでしょう。
注意しても解らないカップルは他のスタッフにも、悪影響を与えます。一度はチャンスを与えているわけですから、他のスタッフを守るためにも雇用契約を解除もしくは見直しする必要があるかもしれません。
・関係が乱れているとき
例えば、スタッフ間での三角関係や略奪などが起こっている場合は、店にとっては悪影響でしかありません。
このような場合は、当事者の関係をしっかりと調べた上で”非がある”スタッフには店をやめて貰うよう話をするほうが賢明です。乱れた恋愛をするタイプの人間は、一度注意したくらいでは治らないケースがほとんどです。そして、仮にチャンスを与えても、次の失態の時には必ず被害者が出るのです。
他の優秀なスタッフを守るためにも、躊躇は必要ありません。
・明らかな不倫の場合
不倫であっても、当人同士が隠していて確証がない場合は放っておいても構いません。
ですが、公然と不倫しているときは注意が必要です。
これは、不倫は道徳的によくないからということではありません。基本的には、隠すべき不倫を公然とするカップルの場合、配偶者にバレる可能性はかなり高いといっていいでしょう。そうなると配偶者が”不倫のきっかけとなった飲食店”に乗り込んでくることが予想されるからです。
スタッフのみならずお客様にも迷惑をかけてしまいます。
取り返しのつかないことになる前に、ふたりとも契約解除することをおすすめします。
恋愛は規制出来ないことを心得ること
先ほども”恋愛禁止”はおすすめしないと申し上げましたが、ルールで人の心や行動を縛ることは出来ません。
ルールがあっても、破られるかもしれないという心構えを持っておきましょう。
まとめ
若いスタッフを雇用する機会が多い飲食店にはつきものなのが”スタッフ同士の恋愛”です。厄介な反面、上手に対応すれば、カップルの見事な連携で素晴らしい仕事ぶりを発揮することもあります。
若いスタッフは、飲食店に活気を与えてくれる存在でもありますので上手く対応しましょう。