「跡継ぎがいない…」経営者がやるべき後継者探しの方法

後継者探しを成功させるには、時間と費用には余裕をもった活動を行い、候補者とって魅力的な待遇を考えましょう。また、後継者が決まったあとも、承継後のトラブルを避けるために事業のビジョンを明確にしておくことも大切です。


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後継者探しにおすすめの4つ方法

後継者探しには、主に4つの方法があります。

・親族や従業員から探す
・後継者人材バンクで探す
・後継者求人のマッチングサイトで探す
・M&Aで探す

各項目を順に、詳しく見ていきます。

親族や従業員から探す

親族や従業員から後継者を探す手法は、後継者探しのなかで最もポピュラーであり、また安定した引き継ぎができる可能性が高い手法です。親族や従業員は会社の内情を熟知していることが多いため、外部の人材を後継者にするよりも、スムーズな引き継ぎができるでしょう。

ただし、親族や従業員の中に、後継者になりたい人がいないケースもあります。押しつけるように無理矢理、後継者と決めてしまうことだけは必ず避けましょう。

必ず候補者と話し合いの場をもつなど、後継者になってもらうよう努力しなくてはなりません。

後継者人材バンクで探す

後継者人材バンクとは、創業したい人材と後継者がいない事業者がそれぞれ登録し、双方を取り持って事業承継をサポートする公的支援サービスです。各都道府県の事業引継ぎ支援センターで利用できます。

弁護士や税理士などの専門家による、事業承継に関する引継ぎサポートも受けられるため、まずは一度利用してみると良いでしょう。

後継者求人のマッチングサイトで探す

民間の後継者求人のマッチングサイトから後継者を探す方法もあります。後継者になりたい人を全国から探せるうえに、希望の条件なども設定できるため、より自社に合った人材を見つけられるでしょう。

また、第三者が入ってくるので、社内に新しい空気をもたらすかもしれません。

ただし、親族や従業員が新しい後継者に対して不満をもつ可能性は考えられます。外部から後継者を受け入れる場合は、前もって関係者にしっかりと説明をしておく必要があります。

M&Aで探す

M&Aとは会社の合併や買収のことを指します。大企業で行われている印象が強くありますが、現在は中小企業の間でも頻繁に行われています。

M&Aで店や会社を買収する場合、買い手側の企業が後継者となります。多くの場合、負債があっても相手企業に譲渡できるため、資金面の不安があっても今までの事業を継続できます。

候補のひとつとして、頭に入れておくと良いでしょう。

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後継者探しを成功に導く3つのポイント

後継者探しを成功に導くには、いくつかのポイントがあります。

・時間と費用に余裕をもった活動を行う
・選んでもらえるような待遇を提示する
・承継後のプロセスを明確にする

それぞれのポイントの詳細を紹介します。

時間と費用に余裕をもった活動を行う

先に解説した良い後継者を選定する手法のどれを選んでも。ある程度の時間が必要となります。

事業承継は、会社の将来を決定づける大きな転機です。もし後継者が見つかったとしても、引き継ぎに関する情報の引き渡しや税金に関する処理など、すべきことはたくさん残っています。

また後継者の教育にも時間やコストがかかります。それらの時間も見越した上で、ある程度余裕をもって、後継者探しを始めることが重要です。

選んでもらえるような待遇を提示する

ビジネスに精通していたり、人柄が良かったりなど、後継者にふさわしい人材を採用したいという思いは経営者として当然の考えでしょう。

人材は選りすぐるべきではありますが、優秀な人材は他社からも同じような誘いがきているかもしれないという点は念頭に置いておきましょう。

後継者候補の多くは、給与や福利厚生といった待遇面が充実しているかどうかを基準に会社選びをしています。

そのため、自社を選んでもらえるような魅力的な待遇を提示することが重要です。相手に対する誠意にもつながってくるので、金銭面に関する出し渋りはできる限り控えましょう。

承継後のビジョンを明確にする

後継者が事業承継をしたあとに、店や会社をどのように続けてもらいたいのか、具体的な展望をもつことは、非常に大事です。

今後の事業ビジョンを明確にしておけば、後継者との意思疎通も明確に図れます。

そこで、後継者と事業承継後の経営について密接に話し合い、意見を一致させておきましょう。飲食店であれば、引き継いでもらう味・経営方法・顧客のターゲット層などのすり合わせを行います。

明確にしておかないと、先代経営者が考えていたビジョンと異なる経営が行われる危険性が高くなるでしょう。

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後継者探しに悩んだときの相談先

「後継者が見つからない」「後継者探しに不安や疑問がある」といった場合、後継者探しの相談を扱う窓口へ問い合わせましょう。

主な相談先は、「事業引継ぎ支援センター」と「M&A仲介会社」のふたつです。もし、自力での後継者探しに行き詰まっているなら、次の一手の手段となるでしょう。

事業引継ぎ支援センター

事業引継ぎ支援センターは、後継者のいない中小企業や小規模事業者の事業引継ぎをサポートする国の事業を実施している機関です。

中小企業診断士・金融機関OB・税理士や公認会計士など、経験豊富な事業引継ぎのプロが在籍しているため、安心して相談できます。

事業引継ぎ支援センターは、譲渡側企業の約7割が小規模事業者です。各案件に合わせたきめ細やかなアプローチが特徴で、登録支援機関が譲渡先の紹介から譲渡条件などのすり合わせまで、あらゆる問題をサポートしてくれます。

利用のステップは以下のとおりです。

1.無料で相談
2.アドバイス&サポート
3.譲受候補企業の紹介

また、事業引継ぎ支援センターでは、後継者不在の企業と起業を希望する人材とのマッチングを行う「後継者人材バンク」を利用できます。これは、後継者探しをしている企業と起業したい人材をマッチングさせるサービスです。

利用のステップは以下のとおりです。

1. 後継者人材バンクへ登録・相談
2. 人材とのマッチング成立

後継者人材バンクは双方の「起業」と「事業承継」という願いを同時に実現し、互いのニーズを補ってくれるサービスです。

M&A仲介会社

M&A仲介会社は、後継者不足の企業にとって、選りすぐりの事業承継先を紹介してくれる、あなたの力強い味方です。譲渡先の選定や交渉、書類作成や煩雑な引き継ぎのサポートまで、プロの視点による一貫したサポートを提供してくれます。

M&Aで企業へ事業承継するメリットは、ほとんどの場合で企業へ承継するので、プロの経営者へ引き継ぐことができることや、売却益を手に入れられることでしょう。

M&A仲介会社を選ぶときは、その会社の強み・得意分野を知ることです。特定の業界に特化した会社であれば、専門家の知識や経験を活かした的確なアドバイスを受けられるため、非常に安心です。

M&A Propertiesでは飲食店に特化したM&Aのサポートを行っています。後継者探しにお悩みの方は、ぜひお気軽に弊社にご相談ください。

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まとめ

後継者探しの方法には、「親族や従業員」「後継者人材バンク」「後継者求人のマッチングサイト」「M&A」の4つがあります。

後継者探しを成功させるには、時間と費用には余裕をもった活動を行い、候補者とって魅力的な待遇を考えましょう。また、後継者が決まったあとも、承継後のトラブルを避けるために事業のビジョンを明確にしておくことも大切です。

後継者探しに困ったときは、事業引継ぎ支援センターやM&A仲介会社に相談しましょう。

後継者不足を解消し、事業承継を成功させるためには、プロによるサポートが必要不可欠です。M&Aや事業承継の専門家にも、積極的に意見を聞くことをおすすめします。