【倒産を回避】経営再建のステップを紹介

会社の経営不振が続いている場合、倒産を回避するためにも速やかな経営再建を実行する必要があります。しかし、正しい手順を踏んで経営再建を進めなければ、やがては経営に行き詰ってしまいます。 ここでは、経営再建のステップを詳しく説明するとともに、M&Aを活用した経営再建についても紹介します。


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経営再建を検討する状況とは?

経営再建を検討しなければならない状況とは、売上や収益の減少が何年も続いている場合です。このような状況を放置しておくと、やがては倒産を迎えてしまいます。

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経営再建における4つのステップ

経営再建をうまく進めるには、4つのステップを踏む必要があります。詳しく見ていきましょう。

1.自社の経営再建の可能性を判断

最初に行うのは、経営不振の要因を分析して経営再建ができるかどうかを見極めることです。

経営再建を考える際、まずは経営不振となった原因を明らかにしておくことが重要です。たとえば、以下のようなことが経営不振の原因と考えられます。

・自社の製品やサービスが顧客ニーズに合わなくなった
・価格面などで、自社の製品やサービスの競争力が低下した
・慢性的な人手不足により、製造力や提供するサービスの質が低下した
・生産管理体制に問題がある

ほかにも、経営不振に至ったさまざまな要因を洗い出していきます。

たとえば、自社の製品やサービスが顧客ニーズに合わなくなったことが原因の場合、新たな新商品生産するための設備を導入する必要がある場合、多額の資金が必要になります。会社の経営状況によっては、資金の調達が難しく、事業を売却したほうが良いケースもあります。

経営再建が可能だと判断した場合、後述する2~3のステップを経てから再建計画書を作成します。

実現可能な再建計画を立てるためには、専門家や金融機関と相談をする必要があります。その際は、再建計画がうまくいかないケースも想定しておきましょう。

また、経営再建は経営者が先頭に立って進める必要がありますが、高齢などを理由に現在の経営者では経営再建が難しいこともあります。

そんな場合は、外部から経営者を招くなどの策を講じて再建を進めるといったことも考え、経営再建の可能性を探りましょう。

2.資金繰りの改善を行う

経営再建には、新商品やサービスの開発や社内体制の改革、設備の導入など多くの費用が必要となることがあります。ところが、売上の減少が続いて赤字状態に陥ると、資金繰りが悪化するケースが少なくありません。

再建計画書をもとに金融機関の融資を受けたり、売却可能な資産を資金化したりして、十分な運転資金を確保しておきましょう。

3.キャッシュフローの確認・収益の確保

経営再建において、会社が現金などのキャッシュをどのように得て、何のために使っているのか(キャッシュフロー)を確認し、どのように収益を上げていくのかを考えていく必要があります。

収益を確保するにあたり、まず重要となるのが売上を作ることです。新たな商品やサービスの創出、既存・新商品問わず新たな販路や販売方法の開拓などに取り組み、売上を増やします。

一方で、業務を効率化し、無駄な支出を抑えることも収益確保のために必要です。支出を「事業を続けるためには必要な支出」「今だけ一時的に止めることができる支出」「投資のために必要な支出」「必要性が低い支出」に分け、コストの削減に取り組みます。

4.経営層と従業員の関係性を見直す

ここまで紹介した1~3までのプロセスを経て「経営再建が見込める」と判断できた場合に、再建計画を実行します。

そして計画を実行するうえでポイントとなるのが、「経営層と従業員の関係性の見直し」です。

経営再建は、経営層だけが努力しても成功しません。経営層と従業員が一体となって経営課題に取り組まなければなりません。

そのためには、経営再建に向けた経営層の思いや再建スケジュール、再建に向けた取り組み、進捗状況を全従業員で共有し、経営層と従業員の間で信頼関係を構築する必要があります。

経営層と従業員の間で意思疎通がうまくいっていなかった会社にとって、経営再建は両社の関係を見直す良い機会です。

従業員の中から担当者を選んで経営再建プロジェクトを発足させるなど、従業員と経営層のコミュニケーションがとれるような組織づくりを進めましょう。

経営再建の過程では、一部の従業員に過度な負担がかからないようにします。経営課題の解決に向けた取り組みのために、特定の従業員に負担がかかり過ぎると、優秀な人材の離職につながることがあります。

業務を調整し、従業員間の軋轢を解消するため、調整役の配置も考えましょう。

また、経営課題に人手不足が挙がっている場合、従業員と協議して労働環境の改善に取り組むことも重要です。

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自力での経営再建が難しいならM&Aも選択肢

経営不振の原因を分析し、経営再建の可能性を探った結果、自力では難しいと判断した場合は廃業するしか手段がないのでしょうか。

もしも自力での経営再建が難しい場合は、次の手段としてM&Aの活用も視野に入れましょう。

M&Aは、企業または企業が手がける事業の一部を別の企業が買収・合併することです。自力で経営再建が難しい場合は、M&Aによって会社や事業の一部を売却するのも方法のひとつです。

ここからは、M&Aによって会社や事業の一部を売却した際の、売り手側企業が受けるメリットとデメリットについて紹介します。

メリット1.買収企業の経営資源によって、経営課題が解決できる可能性がある

自社の株式の一部もしくは全部を売却した場合、、買収した企業が持つ経営ノウハウや資産、ネットワーク、人材などにより、自社が抱えていた経営課題を解決できる可能性があります。

人材不足によって会社の存続が難しい場合も、買収企業の人的リソースによって解決できるかもしれません。

メリット2.不採算部門だけを売却し、採算の取れている部門に注力できる

自社が複数の事業を手掛けている場合、不採算部門だけをM&Aによって売却して譲渡代金を得るという方法があります。

残した事業の強化に譲渡代金を活用し、経営再建につなげることができます。

デメリット1.自社における買収企業の権限が大きくなる

自社をM&Aで売却し、買収企業の傘下に入るケースでは、経営者自身も会社に残ることもあります。その際、買収企業に経営権を握られてしまっているため、従前どおりのやり方で経営を続けられないことは、、経営者にとってはデメリットになるでしょう。とはいえ、M&Aで売却している時点で、雇われ経営者になりますので、当然ではあります。

デメリット2.従業員にとって不利な労働条件になる可能性がある

自社または社内の一部門をM&Aによって売却した場合、従業員もそのまま買収企業に引き継がれるため、買収時に従業員が失業するリスクは低いでしょう。しかし、買収後に労働条件が変わる可能性はあります。場合によっては、従業員にとって不利な労働条件を突きつけられることもあり、離職につながることもあるでしょう。

M&Aを活用する場合、買収企業と交渉してデメリットをできるだけ小さくする必要があります。そこで、M&Aのマッチングや交渉は、M&A仲介会社のような専門家に依頼することになります。

M&A Propertiesは飲食業界に特化したM&A仲介会社です。業界における幅広いネットワークを活かし、1店舗や数千万円規模の案件、M&Aが難しい赤字案件の成約など、豊富な仲介実績があります。

飲食事業を展開する企業様で、自力による経営再建が困難と考えておられる方は一度、M&Aを検討してはいかがでしょうか。弊社でご相談承ります。

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まとめ

会社の経営不振が続いている場合、経営再建に取り組む必要があります。

経営再建を行うには、経営不振の原因を分析し、再建の可能性を判断する必要があります。自力で再建可能と判断した場合は資金繰りの改善を行い、現金の流れをチェックしながら売上の確保と経営の効率化・コストカットを進めます。

また、経営層と従業員のコンセンサスを図り、全社一致体制で経営再建に取り組むことも重要です。経営再建を機に、従業員の労働条件の改善を進める必要も出てくるでしょう。

自力で経営再建が難しいを判断した場合は、M&Aという方法を活用して会社の経営状態を改善できる可能性があります。自社、あるいは社内の不採算部門を買い手企業に買収してもらうことで、経営課題が解決できることがあるからです。

M&Aを売り手企業にとって少しでも有利なものにするには、買い手企業と条件面を細かく詰める必要があります。そのためには、M&A仲介会社の力を借りることをおすすめします。