飲食店にとっての地産地消とは

飲食店にとっての地産地消とは

地産地消とは、地元で生産されたものを地元で消費するという意味である。当初は直売所やスーパーといった場所で消費者ができるだけ地元産の食材を購入するように呼び掛けていた。現在はその取り組みが飲食店にも広がっており、地産地消をアピールポイントとしている飲食店も増えている。


この記事は約3分で読み終わります。

地産地消とは、地元で生産されたものを地元で消費するという意味である。農産物をより安全に消費したいという消費者と、生産者を結びつけるための取り組みとして各自治体も積極的に「地産地消」に取り組んでいる。

当初は直売所やスーパーといった場所で消費者ができるだけ地元産の食材を購入するように呼び掛けていた。現在はその取り組みが飲食店にも広がっており、地産地消をアピールポイントとしている飲食店も増えている。実際に地産地消の食材にこだわった専門店なども登場している。宣伝活動にも役立っており、ポップやメニュー、チラシなどに「地元〇〇産の食材使用」といった言葉を記載することも多い。

また、各自治体では地産地消に取り組む飲食店を支援する活動などが広がっている。具体的な取り組みとして徳島や熊本では、地元の食材を積極的に利用する飲食店を「地産地消協力店」として募集している。その他にも自治体が地域の飲食店に呼び掛けて、地産地消を推奨する活動を行っている。岩手では地産地消を行っている飲食店を「地産地消レストラン」と認定し販売の支援や情報の発信を行っている。

地元の食材を使用することは、「宣伝になる」「より安心で安全な食材を使ったメニューを提供できる」という点以外にもメリットが多い。例えば地元産の食材を使ったメニューは観光客などにも大きくアピールできる。地元の食材を使ったメニューをアピールすることで観光パンフレットなどで大きく宣伝することも可能となる。また、配送料などが最小限に抑えられるため仕入れ価格を下げることができる。生産者の顔が見えるため、飲食店側も安心して顧客に料理を提供できる。

一方で食材の種類や量が不安定になる可能性があるため、飲食店の規模によっては地産地消に取り組むことが難しい場合もある。例えば1つの農家で仕入れをしていても、台風被害等があれば仕入れられる量が変わる可能性もある。こういったデメリットがあるため、地元の食材を使うメニューは数量限定にしている場合も多い。

このようなデメリットもあるが、地産地消に取り組むことは地元への貢献という意味でも非常に注目されている。飲食店を経営する際は目玉となるメニューや限定メニュー・特別メニューなどに地元の食材を利用するなどして取り入れてみると売り上げに影響が出る可能性もある。特に自治体が地産地消に積極的な場合は取り組むことで得られるメリットも多いのでチェックしておこう。