パントリーとは、「配膳室」を意味する言葉である。レストランなどではキッチンのホール側にある配膳台となるスペースのことをパントリーという。ホールスタッフが水を入れたりする作業を行う台などもパントリーと呼ばれることが多い。
店によってはバックヤードと呼ばれる洗い物をする部分まで含めてパントリーと呼ぶケースもある。「デシャップ」という飲食店用語と同じ意味で使われることもある。また、パントリーは直訳すると「貯蔵庫」という意味もある。一般的には貯蔵庫としての意味で使われることが多い。そのため食器や食品を入れておく貯蔵庫のことを指す場合もある。
パントリーという言葉は、飲食店では「配膳室」という意味と「食品貯蔵庫」「食器室」といった意味合いで使われる2つのケースがあると覚えておこう。一般的に飲食店では配膳室という意味で使われるケースが多いが、厳密に基準が決まっているわけではない。そのため店の造りやオーナーの好みなどに応じて使い分けるといいだろう。業務で使う場合はきちんとスタッフに知らせておくことも忘れないようにしよう。
配膳室としてのパントリーで気を付けたい点は、顧客の目をしっかり意識するという点である。どうしても人目に付かない部分として掃除などを見落とされがちな部分となる。しかし意外にも顧客はパントリーなどを見ていることもある。こういった部分がキレイにされていないと店の印象も悪くなってしまう。掃除はもちろん、整理整頓はしっかり行っておこう。
配膳室となるパントリーはスタッフが雑談をする場所となりがちである。パントリーでホールと厨房スタッフが業務に関係ない会話をしていると、顧客に悪い印象を与える可能性がある。完全にバックヤードに入っていれば顧客の目にもつかないが、パントリーは半分ホールに面しているのでこの部分で雑談や休憩をしないように注意をしよう。
貯蔵庫としてのパントリーで気を付けたい点は、在庫管理と清掃である。在庫管理は必ず1日1回はきちんと行うこと。管理表などを使ってしっかりと明確に管理することが大切となる。大雑把に管理していると、どうしても不備やトラブルが起きてしまう。場合によってはメニュー通りのものが顧客に提供できない可能性もある。小規模の店舗であっても在庫管理はしっかり行うように心がけておこう。
また、食材などを貯蔵する場所であるため、清掃もしっかりと行わなければならない。在庫管理がしやすいように定期的に整理整頓をしつつ、清掃もきちんと行おう。