コーポレートガバナンスとは

日本語で「企業統治」と訳され、企業経営において、公正な判断や運営がなされるよう、統制・監視する機能の事を意味します。 経営者の独善的な行動や不正、情報漏えいといった経営リスクを未然に防止するために、コーポレートガバナンスという概念が注目されるようになりました。


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コーポレートガバナンス(Corporate Governance)とは、日本語で「企業統治」と訳され、企業経営において、公正な判断や運営がなされるよう、統制・監視する機能の事を意味します。

日本でコーポレートガバナンスが注目されたきっかけは、バブル崩壊後の90年代に企業の不祥事が相次いだことからでした。主要な銀行がバブル経済時代に不当な融資を行っていたことが判明し、不正経理や粉飾決算などの不祥事が多発しました。こういった背景から、経営者の独善的な行動や不正、情報漏えいといった経営リスクを未然に防止するために、コーポレートガバナンスという概念が注目されるようになりました。

コーポレートガバナンスの定義は明確には定められてはいませんが、企業の行動規範の指針を示すものとして、金融庁と東京証券取引所が「上場企業における不祥事を未然に防ぐこと」「日本の国際的な競争力を強化すること」を目的に「コーポレートガバナンス・コード」を取りまとめ、2018年6月1日に公表した「コーポレートガバナンス・コード~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~」において「コーポレートガバナンス」とは、会社が、株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組み、と定義されています。

コーポレートガバナンス・コードには5つの基本原則があります。
1.株主の権利・平等性の確保
2.株主以外のステークホルダーとの適切な協働
3.適切な情報開示と透明性の確保
4.取締役会等の責務
5.株主との対話

上場企業の場合、「コーポレートガバナンス等に関する報告書」の提出が義務付けられており、5つの原則が守られていない場合には、報告書にて理由を説明する必要があります。したがって「コーポレートガバナンス・コード」を遵守し、企業統治体制を整えていることが必須です。