EVAとは、Economic Value Added の略で、経済的付加価値 を意味します。
企業の収益性の評価基準の1つで、企業が一定期間にどれだけの経済的付加価値を生み出したかを示す指標となるものです。
EVAは、アメリカのG・ベネット・スチュアート3世により考案され、彼が創立したコンサルティング会社、スターン・スチュアート社が商標登録しています。
EVAは以下の計算式で求めることが出来ます。
EVA = NOPAT − 投下資本 × WACC
(NOPAT:税引後営業利益、投下資本:有利子負債+株主資本、WACC:加重平均資本コスト)
NOPATは、営業利益から実質の税金を引いたもの
有利子負債は、利息が発生する借入金や社債の総額
株主資本は、株主から得ている資金
WACCは、事業全体にかかる資本コスト(負債コストと株主資本コストの加重平均)
EVAがプラスの場合、企業は株主の期待以上の収益率(価値)を生み出しているといえます。
マイナスの場合、株主が期待した利益が得られず、株主価値を毀損していると判断されます。
EVAは、資本コストの考え方に基づいているため、ROAやROEといった会計ベースの指標に比べて客観性が高い事がメリットといえます。
会計上利益が出ていても、資本コストを上回る利益を生み出していなければ企業価値があるとはいえませんので、M&Aの際には、参考にすべき指標です。