基本合意書とは、売り手側企業と買い手側企業の間で、最終契約に先立って取り交わされる合意書です。基本合意書は、MOU（Memorandum of Understanding）とも呼ばれています。
ある段階における売り手側企業と買い手側企業の間での了解事項を文書で確認し、最終契約書締結までの日数や双方の協力事項について合意するものです。
基本合意書を締結する目的としては、売り手側企業と買い手側企業がこれまでの交渉で合意してきた内容の整理を行い、書面で確認することにあります。その後に行われるデューデリジェンス、最終契約締結、クロージング等をスムーズに進行させるためにも、それぞれの条件等を書面で確認しておくことに大きな意味があります。
秘密保持義務に関する条項を除き、基本合意書には法的拘束力を付さないのが一般的です。ただし、項目によっては法的効力が必要なこともあります。その代表的なものとして「独占交渉権」があります。独占交渉権とは売り手側が他社と交渉を行うことを禁止するというものです。リスク低減のために買い手側は売り手側に一定期間の独占交渉権を要求するのが一般的となっています。