オーバーアロットメントとは、企業が株式の公募・売出しを実施する際において、事前に予測していた公募・売出しの数量を超える需要があった場合、主幹事証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に売出しを行うことをいいます。
Over allotment という英語名から「OA」、過熱した相場を冷やす(抑制する)作用があることから「冷やし玉(ひやしぎょく)」と呼ばれることもあります。
IPO(新規株式公開)やPO(公募増資)を行う際に、投資家の需要に応じた販売、およびその後の流通市場における需給悪化を防止することを目的として導入された制度です。
オーバーアロットメントによる売出し可能な数量は「有価証券の引受け等に関する規則」の第29条にて、本来の公募・売出し予定数量の15%を限度とすると定められています。
オーバーアロットメントによる売出しのために借り入れた株式の返却には期限があり、申込期間の終了する日の翌日から最長30日間と定められています。
証券会社は「シンジケートカバー取引」や「グリーンシューオプション」といった方法で、返還するための株式を調達します。