印紙税とは

印紙税とは、日常の経済取引に伴って作成する契約書や金銭の受取書(領収書)などに課税される国税であり、印紙税法によって定義されています。M&Aの場面においては様々な契約が交わされ、また、金額が通常の契約と比較して印紙税が高額になるのが特徴です。


この記事は約2分で読み終わります。

印紙税とは、日常の経済取引に伴って作成する契約書や金銭の受取書(領収書)などに課税される国税であり、印紙税法によって定義されています。納付すべき印紙税の額は、その内容にかかわらず定額であるものや、契約書の内容や契約金額、受取金額などによって異なるものもあります。

M&Aの場面においては様々な契約が交わされ、また、金額が通常の契約と比較して印紙税が高額になるのが特徴です。

M&Aであっても、株式譲渡と事業譲渡では印紙税への対応が異なります。
基本的に株式譲渡契約書(株式売買契約書)には印紙税が求められません。
平成元年の3月31日までは株式譲渡契約書に収入印紙を貼る必要がありましたが、平成元年4月1日以降は印紙税の課税が廃止されています。
例外的に、株式譲渡契約書作成前に譲渡代金を支払うケースだった場合、契約書の中に「○年○月○日に譲渡人は譲渡代金○○円を受領しました」というような記載をしなくてはいけないので、印紙税が必要となる可能性もあります。これは印紙税法にいう17号文書のうち、「売上代金以外の金銭又は有価証券の受取書」に該当する可能性があるからです。なお、金銭の受領があった場合でも、原則として5万円以下であれば印紙税の課税はないため不要となります。

事業譲渡契約は、印紙税の課税対象となる契約です。契約書には譲渡対価に応じた収入印紙を貼付しなければなりません。記載された契約金額が1万円未満なら非課税、10万円以下なら200円ですが、10万円超~50万円以下なら400円、50万円超~100万円以下なら1000円、100万円超~500万円以下なら2000円、500万円超~1000万円以下なら1万円、1000万円超~5000万円以下なら2万円、5千万円超〜1億円以下なら6万円、1億円超〜5億円以下なら10万円、5億円を超え10億円以下なら20万円となり、最高で60万円(契約金額50億円超の場合)の印紙税が課されることになります。