税務デューデリジェンス(税務DD)とは

税務デューデリジェンスとは、M&A対象企業・事業の税務状況に関する調査を指します。 買収対象企業・事業の税務リスクの把握やストクラチャーを選択するために、また対象企業・事業の税務ポジションを見定めるという目的の下実施されます。


この記事は約2分で読み終わります。

税務デューデリジェンスとは、M&A対象企業・事業の税務状況に関する調査を指します。

税務デューデリジェンスは以下のような目的を持って実施されます。

①買収対象企業・事業の税務リスクの把握
 税務リスクの典型的な例としては、過去の税務申告においてその処理に問題があった場合、将来の追徴課税等を引き起こす可能性がある、ということが挙げられます。

②ストクラチャーを選択するために、対象企業・事業の税務ポジションを見定める
 M&Aにはさまざまな買収ストラクチャーがあり、そのどれを選択するかにより、税務リスクを承継するかどうかが異なってくるため、税務ポジションの見定めは必須です。

買収形態として、株式譲渡や株式交換等の包括承継する方法を選択した場合、買い手が税務リスクを承継するため、税務デューデリジェンスを実施する必要性が高くなります。

税務デューデリジェンスにおける主な調査項目としては次のものが挙げられます。
・事業内容や商取引の流れの把握・検討
・過去の税務調査状況の把握
・税務申告書の内容閲覧と分析調査
・過去に実施した組織再編状況の把握・分析 など

買収形態として、事業譲渡等を選択した場合は、原則として過去の税務リスクは切り離すことができます。

税務デューデリジェンスは、基本的に税理士や会計士など税務の専門家にその実務を依頼します。