優先株とは、種類株式の一種で、剰余金の配当や残余財産の分配が、他の株式よりも優先される権利が設定されている株式のことを指します。
その一方で、議決権(会社の経営に参加する権利)に一定の制限が付されているのが一般的です。
普通株(普通株式)は、株主の権利に特別な制限はありません。一般的に「株式」という場合は、この普通株式を指すことがほとんどです。
また、この普通株よりも権利が劣る株式は「劣後株(劣後株式)」と呼ばれています。
種類株式とは、普通株式とは配当や財産分配の権利条件が異なる権利内容が設定された株式のことを指します。
法律上、権利は9つ設定されていて、それらの権利を組み合わせて設定していきます。
優先株式は、担保権を付すことが出来ないことから、一般的には、劣後ローンよりもリスクが高いメザニンファイナンスの一つとして用いられています。
議決権に制限を設けることが出来るので、ある程度経営が自由に行うことが出来、また優先株式によって得た資金は資本金になるため、自己資本比率をあげることも出来ます。
優先株式は、会社の資金調達としてスタートアップやベンチャーファイナンス等で活用されることが増えてきています。スタートアップでは、IPOではなく、M&Aでエグジットに至る場合も増えており、こういったM&Aの場合にも、優先株式を用いることで、投資家が売却の対価を優先的に受け取ることが出来ます。