飲食店における葉野菜、根野菜、卵、きのこ類の正しい冷凍方法を知っておこう

飲食店における葉野菜、根野菜、卵、きのこ類の正しい冷凍方法を知っておこう

飲食店を経営するにあたって、食材の管理方法は非常に重要な要素です。コストに直結するので、いかに食材を長持ちさせるかは調理従事者全員に周知徹底を図りたいところ。そこでここでは野菜をはじめとし、卵ときのこ類の適切な冷凍処理方法をご紹介いたします。


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飲食店を経営するにあたって、食材の管理方法は非常に重要な要素です。コストに直結するので、いかに食材を長持ちさせるかは調理従事者全員に周知徹底を図りたいところ。そこでここでは野菜をはじめとし、卵ときのこ類の適切な冷凍処理方法をご紹介いたします。

下処理を忘れずに行いましょう!

野菜の多くは、流通販売されているかたちそのままで冷凍することが難しいものばかり。無理矢理に冷凍をしてしまっては、風味や食感を損ねてしまいます。さらに、色も変化してしまい兼ねないので、下処理をしてから冷凍することを徹底しましょう。

野菜と一言でいっても、たくさんの種類があります。そのなかでもレタスやキャベツ、キュウリといった水分含有量が多いものは冷凍に向きません。そのままの状態では食味も風味も損ねてしまうので、下処理を忘れずに行うことが重要です。

レタス・キャベツ

冷凍にする際は、まず細切りにします。レタスの場合は包丁でカットした部分が酸化してしまいやすいので、手で細かにちぎりましょう。そして、軽く塩をまぶして揉み込み、水気を軽くきってからラップやフリーザーバッグに入れて小分けにしましょう。

解凍する際は、冷凍庫から出したばかりの凍ったままの状態で、加熱調理をしたらOKです。生野菜として利用したい場合は、塩もみしたレタスやキャベツをサラダに混ぜて使うことをオススメします。その際は必ず時間をかけて自然解凍しましょう。

キュウリ

水分含有量が多いキュウリも、冷凍をするにはきちんと下処理が必要です。輪切りや斜め切をしたキュウリに、レタスやキャベツ同様に塩を少量ふりかけて揉み込んでおきます。10分程度なじませたら、キュウリに含まれている水分が出てきますので、それをしっかりキッチンペーパーなどで拭き取り除きましょう。水気を十分に切ったら使用する量を小分けにして、冷凍しましょう。解凍する際は、必ず時間をかけて自然解凍をしてから調理します。しっかりとフリーザーバッグのような密封できる袋(容器)にいれておけば、約1カ月程度保管できます。

また、大根や芋も冷凍に不向きだとされています。カレーでは芋の入っているものは冷凍してはいけない…と家庭で言われているほどです。ゴボウやレンコンといった根菜類も、冷凍そのものに不向きとされていますが、適切な下処理を行えば冷凍保存にも耐えられますので知っておきましょう。

芋はゆでたあと、マッシュポテトにすることが基本です。皮が付いたままだと風味を損ねるので、はしっかりと取り除きいておきましょう。つぶしてすぐにパッキングしてしまわずに、粗熱を取り除き、冷めきってからまします。冷めたら、ジッパー付き保存バッグに薄く平らに詰めて、冷凍します。解凍する際は時間をかけて自然解凍でも、電子レンジで一気に解凍しても大丈夫です。ニオイを吸着してしまいやすいので、必ず密閉容器に入れて冷凍するようにしましょう。

大根

大根は水分含有量が多く、そのままの状態で冷凍することは難しいです。大根はすりおろしてからザルにあけておき、水分を落とします。クッキングペーパーやキッチンペーパーでギュット絞って水気をとっても良いですが、自然な水分を残したいという方はザルで時間をかけて水気を切ることをオススメします。大体ラップに入れる際は1センチ程度に薄くのばして平らに保管すると、ムラなく冷凍でき、解凍した際の食感に差がでません。芋同様に、自然解凍でも電子レンジで一気に解凍してもOKです。

ゴボウ・レンコン

ゴボウはささがき、レンコンは輪切りなど使いやすいカタチにし、酢を加えた水に入れて弱火でゆで、ザルに上げて冷まします。そのあと、クッキングペーパーでよく水気を取って、ジッパー付き保存バッグに入れて冷凍します。
<解凍>
凍ったまま加熱調理します

卵の冷凍方法とは…

卵を冷凍するというイメージがなかなか湧かない方もいることと思います。実は卵も野菜同様に下処理を行えば、冷凍保存することができます。卵は賞味期限が厳しく設定されていることがほとんどですが、冷凍保存をしておけば安心です。

卵は、溶きほぐした状態での冷凍が簡単でオススメです。また、薄焼き卵にして、細くカットし錦糸卵にしてもOK。調理した状態での解凍には、電子レンジでの加熱で解凍するよりも、自然解凍のほうがより調理したままの状態で味わえるのでオススメです。また、生卵をときほぐした状態で冷凍した場合は、必ず自然解凍を行いましょう。

きのこ類の冷凍保存方法は?

日持ちしないイメージが強いきのこ類。すこし時間がたつと風味が一気に落ちてしまいますし、水分管理が難しく傷みやすい食材のひとつです。しいたけは石づきをとるだけでOK。カットしてしまうとカットした断面から酸化してしまうので、切らずに冷凍しましょう。煮ものに使用する際は、冷凍してあるまま加熱しての解凍でOKです。

どんな料理にも広く使えるしめじについては、根の部分を取り除いておきます。流通・販売されている状態では冷凍しにくく、解凍する際も時間がかかってしまうので、出来るだけ使用する分量で保存しておくことをオススメします。しめじもしいたけ同様に、加熱調理にそのまま入れてOKです。