テレビ取材の場合
・メリット
① 集客力はピカイチです
テレビ取材のメリットは、やはり集客力です。地方のローカル番組であってもその威力は計り知れません。
以前、カフェ併設のケーキ屋さんが平日の昼間のローカル番組の取材を受けたところ、放送直後から電話が鳴り止まなかったそうです。放送は午前中だったにも関わらず、一息ついたときには夕方になっていたといいます。そして、その日から一週間は行列ができてしまって昼過ぎには完売してしまったそうです。当然、店の売上も倍以上なりました。
そして、テレビ取材は基本的には無料ですから、かなりのメリットがあります。
② ディレクターとのつながりも
多くの場合、テレビ取材の際にはディレクターさんから名刺をいただけます。
ディレクターさんたちは、常に取材させてくれるお店を探しています。そして、他のコーナーや番組を担当しているディレクターさんとのつながりもありますので紹介していただけることもよくあります。
一度、ちゃんと取材を受けておくと、他の番組の取材依頼が来やすくなります。また、2号店、3号店が出来たときや新商品が出来たときに直接取材依頼をする事もできます。
テレビCMには莫大な資金が必要ですが、取材ならコストはほとんどかかりません。ディレクターさんとつながっておくと、何かと便利です。
・デメリット
① 個性的なお客様もいる
テレビ取材を受けると人が増えます。ということは、当然、対応に困るようなお客様も中にはいらっしゃいます。
それも、普段より忙しくバタバタしているときにそのお客様の対応をしなくてはいけませんので、想像以上に大変です。
③ 店に慣れていない新規のお客様が増える
テレビ放送を見て来店される方は、当然新規のお客様がほとんどです。忙しいときには、店のルールやシステムになれていないお客様の対応をするのはかなり面倒でもあります。そして、普段ならあまり来店しないような年代の方も来店しやすくなりますので、イレギュラーな対応を当然のように求められることもあります。
ただ単に、忙しくなるだけではないのでスタッフのケアなどをしっかりとするようにしましょう。
ラジオ取材の場合
・メリット
① ゆるやかな集客力
テレビのような爆発的な集客力はラジオにはありません。ラジオの集客力は、一気には来ずにじわじわとリスナーさんが来店するようなゆるやかな集客力です。
ゆるやかではありますが、やはり公共の電波ですからそれなりの数になります。
一気に来客数が増えるわけではないので、在庫切れの心配が少なく、スタッフへの負担もあまりありません。
② マナーのよい人が多い
ラジオリスナーさんは、相対的にとてもマナーのよい方が多い傾向があります。
基本的には店のシステムにあわせてくれますし、無理難題をいうことはありません。もちろん中には個性的な方もいらっしゃいますが、その”率”はかなり低めです。
・デメリット
① 定着に時間がかかる
ラジオは多くの場合”ながら”で聞くものです。しっかりと聞いていてかつ放送内容を覚えている人はそう多くありません。
ですので、定着するのにかなり時間がかかります。ラジオリスナーの間で定着させる為には、リスナー向けサービスや取材を何度も受けるなど、時間が必要になります。
② スタジオまで行かなくてはいけない事も
ラジオはテレビと違ってスタジオまでこちらが出向くことになる場合がほとんどです。
ただじゃなくても緊張する取材で、慣れないスタジオにいくと緊張に拍車がかかって上手く話せなくなります。
しっかりとリハーサルをしておきましょう。
雑誌の場合
・メリット
雑誌のメリットは、息の長さです。テレビのような集客力はありませんし、ラジオのように”取材を受けているから”という理由で客が定着することはまずありません。
ですが、とにかく息が長いのが雑誌のメリットです。そして、観光客やドライブ中の方など普段なかなかコマーシャルが出来ない顧客を獲得するきっかけにもなってくれます。
というのも、雑誌は放送とは違って紙という形で残るからです。発売から1年たっても、雑誌を見て来店する方もいらっしゃいます。
特に、週刊誌のような観光雑誌でなく地域を紹介するようなコンセプトの雑誌はよりその効果が高くなります。
・デメリット
テレビやラジオより息が長いのが雑誌のメリットでもありますが、その反面、価格の変更や営業時間の変更に対応できません。中には「ここに書いてあるじゃないか」といって、旧価格での販売を求められることもあります。
また、電話番号が変わったり店の場所が変わったりしたときも、当然のことながら雑誌は対応できません。
移転や価格変更などが控えている場合は、新しい情報を掲載するようにしましょう。
まとめ
飲食店を経営していると、必ずいつかはマスコミが取材に来ます。
メディアごとにメリットとデメリットがありますので、今の店のニーズに合っているかをしっかりと見極めて、取材を受けるか否かを判断しましょう。