ここ数年で飲食店業界では「フェス」と呼ばれるイベントが増えている。肉フェス・餃子フェス・ラーメンフェスなどジャンルごとに様々な飲食店が集まり、出店するイベントである。全国各地で行われており、多くの来客が見込めることから単なる売り上げアップの為だけでなく、店舗の知名度アップにも効果があるイベントとして注目されている。
例えば全国的に話題になり人気の肉フェスの場合は、常時出店する飲食店を募集している。サイトにて問い合わせをし、選考に通過すれば出店をすることが可能となる。このように飲食店側から出店したいと申請するタイプのフードフェスも多い。一方で地方で行われるフェスの場合は、主催者側から飲食店に「出店しませんか」といった話が来ることも多い。
出店の際には食品衛生責任者の資格を持つスタッフが常駐することなどの決まりがある。出店になるとはいえ、通常の飲食店と同じようなルールがあると思っておいていいだろう。
フェスに出店する場合は、テントや出店用の調理器具、宣伝をするチラシやテントの装飾などを用意しなければならない。テントや調理器具などはリースできるケースもあるので地域のリース業者をチェックしておくといいだろう。チラシや装飾に関しては、規模にもよるが手書きや自分でパソコンを使った作ったチラシで十分な場合もある。大規模なフェスの場合は広告業者に発注した本格的な装飾を施すケースもある。他にも様々な競合店が並ぶことになるため、装飾は目を引くものにしなければならない。
また、通常の飲食店のメニューと同じにするわけにはいかないため、どういったものを販売するのかを考えなければならない。メニュー数も少なくしなければならないためしっかりと計画を立てよう。
何食分用意するのか、食材はどういやって手配をするのかといった点もチェックしておこう。また、フェスなど野外で行われるイベントでの出店では、基本的には食器ではなく容器で提供しなければならない。どのような容器にするのかも考えて事前に発注をしよう。
その他にもテント内のレイアウトを決めたり、釣銭を用意したりと準備しなければならないことは多い。通常の飲食店とは違った部分も沢山あるが、参加することで店の知名度をアップさせることができるため飲食店にとっては非常にメリットの多いイベントである。今後も各地域で様々なフードフェスが行われると予想される。機会があれば参加を検討してみよう。