飲食店開業の為に店舗を借りるためには、まず不動産会社で店舗を探すこととなる。店舗を借りる際は店舗の持ち主であるオーナーと契約することとなるが、その店舗の管理そのものは「管理会社」と呼ばれる不動産会社が行っている場合が多い。
管理会社が管理をしている店舗を借りる場合は、賃料の支払いは基本的には管理会社に対して行う。そのほか設備の点検やメンテナンスも管理会社が行っており、何らかのトラブルや修繕をする必要があったときに連絡するのは管理会社となる。基本的に管理会社に管理を任せている物件の場合は、物件に関する問い合わせはすべて管理会社を通すこととなるので注意しておこう。この場合は、大家に直接連絡をしても「管理会社に言って欲しい」と言われることがほとんどである。
管理会社は大家から手数料を貰って、物件の管理を行っている。個人オーナーの場合は特に管理業務まで自分で行うと非常に手間がかかり、交渉等も面倒となるため管理会社に委託している場合が一般的。店舗となる物件を借りる際の契約に関しても、管理会社が主となって手続きを進めていく。大家と実際に合うのは契約の手続きの時のみという場合も少なくはない。
管理会社が管理している物件を借りる際は仲介手数料などが必要となる可能性がある。しかしその分きちんとした管理をしてもらえる・大家と直接交渉する場合と比べてトラブルが少なくなるといったメリットもある。大家が直接管理をしている物件の場合は、いざというときに連絡が付かない、対応が遅い、対応してくれないというデメリットもある。高齢の大家の場合は特にトラブルが多いと言われている。そのため手数料がかかっても管理会社が管理している店舗を探したほうがイイと考えている事業主も多い。近年は借りる人の費用が安くなるように、手数料を割り引いてくれる管理会社もあるので借りる際には費用がどのくらいかかるのか、値段交渉が出来ないかといった点を確認しておこう。
管理会社が管理している店舗を借りる際は、管理会社との関係を良好にすべきと考えられている。何かあったときのトラブル対応などを任せることとなるので、きちんと担当者とコミュニケーションを取っておくべきである。また、管理会社の休業日や営業時間もチェックしておこう。営業時間外にも対応してもらえるかどうか、という点も確認しておくべきだ。管理会社の中には「物件の管理」のみならず、不動産仲介業と管理業の両方を行っている会社も多い。特に地方では管理業と不動産業の両方を行っている会社が多い傾向にある。