インカムゲインとは、ある資産を保有し続けることによって、継続的に得られる利益のことを指します。
インカムゲインに該当するものとしては以下のようなものがあります。
・銀行預金や利付債の受取利息
・投資信託の収益分配金
・不動産の家賃収入
・株式投資の配当金や株主優待 など
これに対して、保有している株式や債権、土地等の資産を売却することにより得られる利益のことを「キャピタルゲイン」といいます。価格変動するものを安いときに購入し、高くなったときに売却して利益を得るのが一般的です。反対に、値下がりしたときに売却してしまうと損失が発生しますがこれを「キャピタルロス」といいます。インカムゲインにはその概念はありません。
キャピタルゲインは、M&Aの実施によっても得ることが出来ます。M&Aは対象企業間での株式売買となるので、M&Aによって株式売却して得られる利益は、インカムゲインではなくキャピタルゲインとなります。M&A実行後、シナジー効果などが発揮され、業績が向上すれば、株式保有によるキャピタルゲイン（売却益）やインカムゲイン（配当金）の獲得が見込まれます。プライベートエクイティファンドと呼ばれる、投資ファンドは、この将来的に得られるインカムゲインを、M&Aを実施する際の判断材料とします。