キラービーとは、敵対的買収で対象となっている被買収企業を援護する勢力のことを指します。
具体的には、被買収企業側のM&Aアドバイザー(インベストメント・バンカーなど)が、キラービーとなります。
キラービーの語源は、研究のためにブラジルに輸入されたアフリカ産ミツバチから来ています。
1957年に研究のためにブラジルに輸入されたアフリカの女王蜂474匹のうち、26匹の女王蜂の子孫が誤って解き放たれてしまい、その結果、多くの人間や家畜が襲われ、1970年代までに200人以上が死亡したとされています。
この蜂は大型で毒針を持っており、巣の防御本能が他種よりも非常に高いという性質があります。その中でも攻撃性の強い集団は、しつこく数時間も襲い続ける上、行動範囲も広く執拗に追跡攻撃してくる性質があります。
こうした性質が、敵対的M&Aの場において、被買収企業を援護するために防衛だけでなく、相手企業への攻撃も仕掛けていく被買収企業側のM&Aアドバイザーと重なることから、キラービーと呼ばれるようになりました。
ちなみに、現在のキラービー(アフリカナイズドミツバチ)は他種との交配も繰り返され、温厚になっているようですので、脅威となることは、ごくたまにしかないとのことです。