飲食店オーナー必見!店舗拡大のリスクについて紹介

店舗の売上が好調だと、経営者としては2号店を設立して店舗拡大を図りたくなります。店舗拡大によりさらなる利益が見込めますが、リスクも十分に認識しておかなければなりません。店舗拡大のリスクを認識した上で、どうすればそのリスクを軽減できるのか見ていきましょう。


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安易な店舗拡大にはリスクがある!

まずは、店舗拡大にともなって発生するリスクについて洗い出してみましょう。

費用面のリスク

新店舗を作るには、店舗として使用する場所を確保しなければなりません。通常は、店舗物件を賃貸で借りて使用します。また、賃貸の店舗物件はそのままの状態では使えません。内装工事や外装工事なども行う必要があります。そのため、初期費用がかかるのが大きなリスクになるでしょう。

また、開店後は毎月の賃料や人件費、光熱費などが発生します。新店舗でも現在の店舗と同じ用に、上手く利益を出せていれば、そのような費用が毎月かかっても問題ありません。
しかし、賃料や人件費は、店舗の売上があまりなくてもかかる費用です。上手くいかなかった場合には、経営を圧迫してしまうでしょう。初期費用を借入でまかなうのなら、その返済もしていかなければなりません。

人材に関するリスク

新店舗は、店舗の場所や建物を確保できれば開店できるわけではありません。新店舗で働く人材も必要です。最近ではどの業界でも人手不足が叫ばれており、飲食業やサービス業などでは特にその傾向が顕著に見られます。

求人を募集しても、なかなか応募が集まらないことが多いです。スタッフの人数が足りない状態が続くと、安定した店舗経営は難しいでしょう。人材を確保できた場合でも、すぐに辞められてしまうこともあります。採用後は育成も必要でしょう。一度に複数人採用するケースも多く、通常のスタッフ増員より手間と時間がかかります。

また、これまではマネジメントに関する業務は自分1人で行ってきたケースが多くあるでしょう。しかし、複数店舗経営する際には、新店舗に自分とは別に店長を置き、マネジメントを任せるのが一般的です。しかし、マネジメントを任せられる人材はなかなか見つかりません。優秀な人を採用できないと、経営そのものが破綻してしまう可能性もあります。

経営が複雑化するリスク

経営する店舗が増えれば、それだけ経営側の管理業務も増えます。売上の集計や管理なども、これまで1店舗のみを行っていたのが、2店舗分を行うのです。材料の仕入れ発注や、金銭管理、シフト管理、従業員の事務手続きなども、これまでの2倍の手間がかかります。

こうして経営が複雑化することで、ミスなども発生しやすくなる点も店舗拡大のリスクのひとつです。書類の不備や発注数の誤りなど、これまではあまりなかった思わぬミスも起こるかもしれません。

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店舗拡大のリスクを軽減する方法

店舗拡大のリスクを認識した上で、どうすればそのリスクを軽減できるのか見ていきましょう。

入念な事前準備

店舗拡大を図る際には、入念に準備した上で行うことが大切です。確実に利益が出せるのか、どの程度の利益が見込めるのか、きちんと検討しておきましょう。現在経営している店舗が好調な場合には、具体的な根拠がなくても「次も好調にいけるはず」と思ってしまう人も多くいます。

しかし、立地や客層が違えば、現在の店舗と同じやり方で成功するとは限りません。まずは、現在の店舗での成功要因を客観的に分析することが大切です。そして、新店舗の立地を踏まえて、お店のコンセプトと客層がマッチしているかどうか考察してみましょう。飲食店の場合には、エリアによってメインの客層が大きく異なります。あるエリアではひっきりなしにお客さんが来ても、別のエリアだと閑古鳥が鳴くようなこともあるのです。

アルバイトなどの人員の確保ができるかどうかも検討しておかなければなりません。また、新店舗でマネジメントを担う有能な管理職を育成できるかどうかも重要です。

多店舗経営に向けての仕組みづくり

複数店舗の経営において、重要になるのはグループ全体を対象にした業務の仕組みづくりです。これまでは1店舗のみで、自分が常に店舗にいる状態で仕事をしてきたでしょう。しかし、複数店舗を経営するとなると、自分がいないところで行われる業務も多くなります。そのため、自分がいないときでも、問題なく仕事が回る環境を整えておかなければなりません。

たとえば、各業務に関するマニュアルを作成したり、業務管理システムを導入したりする必要があります。業務管理システムとして代表的なものはPOSレジです。POSレジがあれば、売上や在庫の管理を自動化できるため、管理業務が非常に楽になります。2店舗くらいであれば、POSレジがなくても何とかやっていけるかもしれませんが、店舗数が増えればPOSレジはほぼ必須と考えていいでしょう。

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M&Aならリスクを抑えた店舗拡大が可能

リスクを抑えながら店舗拡大を図る方法として、M&Aという方法もあります。

既存の飲食店を買収するM&A

M&Aというのは、「Mergers and Acquisitions」の頭文字を取って略したもので、企業同士の合併や買収のことです。
M&Aの手法により店舗拡大をすることで、売手企業が持っている経営基盤をそのまま引き継ぐことができます。
そのため、ゼロから新店舗を作るよりも遥かにリスクを抑えられるのです。店舗拡大にかかる費用も、ゼロから新店舗を作る場合と比べて安く済みます。複数店舗経営のハードルも低く感じられるでしょう。

たとえば、店舗の建物は売手企業がこれまで使っていたところをそのまま使用できます。特にメリットが大きいのは、人材もそのまま引き継げることです。通常の業務を担当するスタッフはもちろんのこと、管理業務を担う店長なども引き継げます。スタッフも店長もこれまで売手企業で働いていた人材のため、研修なども簡単なもので済むでしょう。

また、新店舗を開店するには行政上の手続きなども必要ですが、M&Aなら既に営業している店舗の営業権を取得するため、その必要はありません。

そして、M&Aで買手企業は、売手企業の決算書や過去の実績などを参考にして、買収するかどうか判断します。新店舗を作る場合と違って、参考にできるデータが多く、投資回収期間などを予測しやすく、経営リスクを低く抑えられるのです。

M&A専門の仲介会社へサポート依頼

M&Aで店舗拡大を図るなら、相手となる売手企業を探さなければなりません。その際には、M&A専門の仲介会社を利用する方法が一般的です。仲介会社には、店舗の売却を検討している企業も相談に来るため、買手と売手のマッチングをしてもらえます。

そして、M&Aの仲介会社選びが重要です。弊社のM&A Propertiesなら飲食業界のM&Aに強く、年間100件という豊富な成約実績があります。飲食業界に精通した専門のコンサルタントがサポートを行っているのも大きな強みです。飲食店における店舗拡大の例を数多く見てきているため、ありがちな失敗パターンやリスクなどについても熟知しています。

さらに、グループ会社に不動産や人材サービスなどの会社があるため、新店舗設立の際に有利な情報の提供も可能です。M&Aによる店舗拡大を検討しているなら、ぜひ弊社にご相談ください。

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まとめ

店舗の売上が好調だと、経営者としては2号店を設立して店舗拡大を図りたくなります。店舗拡大によりさらなる利益が見込めますが、リスクも十分に認識しておかなければなりません。特に人手不足が深刻化する中で、人材の確保が難しいケースが多々あります。

しかし、M&Aによる店舗拡大なら、低リスクでの店舗拡大が可能です。人材も売手企業からそのまま引き継げるのが、大きな魅力といえます。ぜひ、M&Aによる店舗拡大を検討してみてください。