コンバージョンとは

建設・不動産業界では、既存の建物の用途を変更して使用することを意味しています。日本でのコンバージョン事例やコンバージョンのメリットについても解説していきます。


この記事は約2分で読み終わります。

コンバージョンとは、転換や変換という意味の英単語(conversion)で、建設・不動産業界では、既存の建物の用途を変更して使用することを意味しています。

ちなみにコンバージョンという言葉は、Webマーケティングの世界で使われることが多く、Webサイトにおける成約や最終的な成果、を意味する言葉として用いられるのが一般的です。

コンバージョンは元々、石造りの建物が多いヨーロッパで、古くから行われていました。石造りの建物は寿命が長いため、城郭や駅などの歴史的な建物を美術館や博物館にしたり、オフィスや倉庫を住宅にするなどの転用例があります。

ロンドンやパリ、ニューヨークなどの大都市では、都市経営の1つの手段として、コンバージョンが制作誘導されていますので、事例も多くなっています。

日本においては、大型オフィスビルの供給が続き、空室が増加が懸念された「2003年問題」の対策の一環として、「コンバージョン」が注目され始めました。

日本でのコンバージョンの事例としては、倉庫を複合商業施設に転換した「横浜赤レンガ倉庫」が有名です。

そのほか、空きオフィスやテナントをマンションやホテルに、米穀倉庫を歴史資料館・観光物産館に、銭湯をカフェバーに、社員寮や学校を高齢者養護施設・有料老人ホームに、酒蔵をライブハウスに転換した、という事例があります。

コンバージョンでは、建て替えや解体に比べて工期が短く、コストも安く済むというメリットがあります。

また、建築基準法などによりすべての物件がコンバージョンできるわけでは無く、用途変更による法的基準や改修工事、税制などクリアすべき課題も多くあります。