念書とは

念書とは、当事者間で約束した内容を明記した書類で、法的効力はありませんが有力な証拠にもなり得る書面となります。


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念書とは、当事者間で約束した内容を明記した書類になります。

「書面に書かれた約束を守ります」という意思表示のために当事者の一方が作成し、もう一方に渡す文書であり、後日に約束した旨を証明する目的で用いられる書類です。

法律上の用語ではなく、「念のため」に作成されることから念書と呼ばれているもので、取引上の実務において用いられている用語です。

契約に関する書面として、「念書」「誓約書」「覚書」「契約書」があります。

「念書」や「誓約書」は、当事者の一方がもう一方に対して差し出す書類であり、作成した側のみが署名や捺印を行うため、法的な拘束力や強制力はありません。

「覚書」や「契約書」は、双方合意の上で作成される書類であり、双方が署名捺印して取り交わされる書類となりますので、法的効力が生じるものとなります。

念書に法的効力が無いとはいえ、訴訟の際には、有力な証拠にもなり得る書面となります。
公証人役場で認証をしてもらえば公正証書として認められますので、念書を作成する際には、下記の内容は必ず記載するようにしてください。

・約束をした人の氏名
・約束をされた相手の氏名
・約束を実行(履行)する年月日
・約束の内容、場所
・念書を作成した年月日
・署名、押印

なお、金銭借用や不動産売買に関する念書など「課税文書」として念書を利用する場合には、収入印紙の添付が必要となる場合があります。

収入印紙が貼っていなくとも、念書の法的効力に変化はありませんが、印紙税法違反とみなされますので、お金が絡む念書の場合は確認が必要です。